途中、お輿入れの馬車のドアを、意地悪な召使いが開けてしまったのでさぁ大変! 光を浴びてしまったデジレ姫は、一頭の鹿になってしまいました。 デジレ姫は馬車から飛び降りて、森の中に消えていきました。 慌てて姫の後を追うのは、もうひとりの良い召使い。 「しめしめ、うまく言ったわ」 意地悪な召使いはそのままデジレ姫になりすまし、ゲリエ王子の国へ行きました。 美しい花嫁を今か今かと待ちわびていたゲリエ王子でしたが、到着したデジレ姫を見てがっかり。 「なーんだ、噂と全然違うじゃないか」 怒って、デジレ姫(意地悪な召使い)を牢屋にぶちこんでしまいました。 (ここ、ひどくない?) 一方鹿になってしまった本物のデジレ姫は、良い召使いと共に、森で隠れて生活するようになりました。 姫は夜だけは人間の姿に戻るので、森の中の宿屋に泊って暮らしていました。 ある日その森にゲリエ王子が狩りに来て、鹿(デジレ姫)と友達になりました。 鹿が夜になると逃げてしまうのが嫌で、王子は矢を射ました。 矢は鹿の前足に当たりました。 「ぼくはこんなことしたくなかったんだ。君が逃げるからいけないんだよ」 そこへ召使いがやってきて、傷ついた鹿を宿屋に連れて帰りました。 ところが王子もその宿屋に泊まっており、夜になって人間の姿に戻ったデジレ姫のことを覗き見ちゃうわけです。 こうしてすべての事情がわかり、何故か姫の呪いも解けたので、ゲリエはデジレ姫を自分の国に連れて帰ることにしました。 城に帰る途中、王子の国の軍隊がデジレ姫の国に攻め入ろうとしているのに出くわしました。 噂と違う不細工な姫を送りつけたということで、国王の怒りを買ったからです。 王様は息子のゲリエ王子から話を聞いて、ほんものの美しいデジレ姫を見て大喜び。 皆で国に帰っていきましたとさ。 めでたしめでたし・・・・・・。 って、どこがめでたいんだー!!! つづく。
by cotton-ichigo
| 2005-10-19 03:30
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